ネパール山車祭り

山車に生き血を捧げる
山車に生き血を捧げる

雨季に入る直前、5月ころに行われるパタン(カトマンズ南の市)の山車祭り。恵みの雨を祈る祭り。巨大な山車を男たちが曳き、伝説を持つ10か所ほどの地点で停泊しながら、2週間から1カ月くらいの期間で行われる。続きを読む

山車が停泊地に近づくと、人々が集まってきて取り囲む。皆おとなしく見ているが、山車がのそのそと動きだすと、大歓声が湧き上がり、雨季前の湿った空気の圧迫感がさらに増す。警察はうろうろしているが、群衆をコントロールすることもなく、携帯で祭りを取り仕切る主催者もなく、山車に乗る神像以外にこの祭り、大群衆を動かしている者は見当たらないまま、テレパシーでつながり合っているとしか思えない人々のどよめきが、はるかに見上げる山車を押していく。

山車祭りの群衆
山車祭りの群衆