小樽の坂道をずいぶん歩いた,その他

2003年の小樽の坂道
2003年の小樽の坂道

小樽の町と坂道を初めて歩いたのは、もう30年以上も前のこと。当時、北一硝子はまだ小さな硝子屋、寂れた運河の水面には、色あせた倉庫や工場が澱んで写っていました。多くの住宅は板壁で、雪の日にはその壁の黒さが増し、幻想的な街並みになりました。そのモノトーンの風景の中、迷路の坂道を、どこを進んでいるのかわからないまま歩き続けたものです。今はほとんどの住宅の壁がサイディングになってしまい、坂道は変わらないけれども、そこをたどる面白さはかなり変わってしまいました。・・・それでも、先週久しぶりに散策してみて、この町にはやはり人が住むための空間があることを感じました。